Intel AMT (5)PC: リモートから情報取得、遠隔操作する方法(Intel AMT 10編)


solart / Pixabay
今回は、Intel AMT 10を搭載したPC にリモートから接続して、主にハードウェアの情報を確認、さらにリモートコントロールするところをご覧いただきますね。

Intel AMT 10 の初期設定はこちらの記事です。
システム管理者だと、離れたPCのBIOS を参照、変更しなければならないときがある。またBIOSの画面ショットを綺麗にとりたい。そんなとき、Intel AMT機能を利用すると便利です。
BIOS 画面の動きを撮り忘れたので、あとで追記するつもりです。

以下の2台を利用しますよ。

使用するPCは、今回

ThinkPad X250 : Intel AMT 10

です。

ちなみに、ThinkPad X1(Carbonでない)から接続しまーす。

Intel AMT 6.0 と同じツール(Intel Manageability Commander や VNC)を使えるのかと思ってたら、使えなかったんですよ。

VNCが使えない理由は、別の原因がありそうですが、「Intel Manageability Commander」は、おそらく、Intel AMT 10 に対応してないのでしょうね。

「Mesh Commander」とは

「Mesh Commander」というツールを利用してリモートからアクセスします。

説明しているサイトがいくつかヒットしますね。こんな画面ショット付きでありますが、英語だし、難解そうだし、ちょっと抵抗感ありますよね。

少し説明を読んでみると、このツールは、WEBベース(HTML5)のツールだってことが分かりますね。細かいことは今は、いいでしょう。

MeshCommander0.1.4
↑ 引用元:
Find software and development products, explore tools and technologies, connect with other developers and more. Sign up to manage your products.
他にも、参考サイトのリンク貼っておきますよ。

MeshCommander0.1.7
↑ 引用元:
Find software and development products, explore tools and technologies, connect with other developers and more. Sign up to manage your products.
MeshCommander0.1.6
↑ 引用元:
Find software and development products, explore tools and technologies, connect with other developers and more. Sign up to manage your products.

「Mesh Commander」のダウンロード

Open Software Projects というサイトから、「Mesh Commander」をダウンロードします。
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↑ 3種類ありますが、今回は、一番上のをダウンロード

「Mesh Commander」の使い方

ダウンロードしたexeファイルは、インストールする必要がなくて、ただ実行するだけで使えます。

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↑ デスクトップなどに置いた「Mesh Commander」を実行

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↑ セキュリティの警告がでますが、そのまま実行ボタン

接続先のコンピュータの追加

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↑ 初期画面が表示されますが、リストに何も表示されてないので、ガランとしてますね。

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↑ 「File」メニューから、「Add Intel AMT Computer」を選択します。

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↑ 「Friendly Name」は、なんでもよくて、分かりやすい名前をつけます。
  • Hostname: 接続先PCのIPアドレスか、コンピュータ名
  • Password: Intel AMTの初期設定(拡張BIOS)で設定したものを入れます。

リモートの PC にアクセス

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↑ 「Connect」ボタンを押すと、接続できます。

接続に成功すると情報が取得できます。うまくいきましたか?

システムステータス

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↑ システムの状態が確認できて、ここから電源のコントロールもできます。

やってないですが、スクリプトも実行できるみたいです。

リモートコントロール

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↑ 「Remote Desktop」のナビゲーションメニューをクリックします。

KVMのメッセージが出てるので、クリック

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↑ 「KVM Remote Desktop」の設定にチェックを入れます。

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↑ 「Connect」ボタンを押せば、リモートコントロールできます!

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↑ 接続できました!

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↑ フル画面にもできます。

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↑ ログインしてない状態からも、ログインできますよ。

IntelAMT-howto1-16
↑ リモートデスクトップの設定

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↑ IDE-R(ストレージのマウント)の設定

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↑ 電源のコントロール

ここから再起動させて、BIOSを確認できます。

Serial-over-LAN Terminal

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↑ コマンドだけで、PC/OSを操作したい人向けの機能です。

Hardware Information

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↑ ハードウェアの情報を一通り確認できます。

Event Log

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↑ イベント・ログ

Audit Log

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↑ 監査ログ

Network Settings

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↑ ネットワークの設定

Internet Settings

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↑ インターネットの設定

Security Settings

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↑ セキュリティの設定

Agent Presence

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↑ エージェントの状態 ※OS以外にある、Intel AMTのエージェントということですね。

System Defense

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↑ システムの防護(有線LAN?)の設定

User Accounts

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↑ ユーザーアカウントの管理画面

Script Editor

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↑ Scriptを作成、編集したり、仕込むための設定ができますね。

WSMAN Browser

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↑ 膨大な設定をチェックできます。 以上です! 有償のシステム管理ツールを使えば、同じようなことはできるんですが、オープンソースのようなので、無償なんですよね。 よく出来ています。

まとめ

Intel AMT 6.0 と Intel AMT 10 の初期設定から、以下のようなことを紹介してきました。
  • リモートから PC の BIOS を参照・変更する方法(画面ショットもキレイに撮れる)
  • リモートから PC の情報(主にハードウェア)を確認する方法
  • PC をエージェントレス(OS上)でリモートコントロール(遠隔操作)する方法
あらためて触ると、奥が深いですね。 ビジネスの種になるかもと思うのですが(おそらく過去に同じこと考えた人いたでしょう)、実際に、Intel AMT 向けということで、しっかりとしたサービスを提供し、事業化できてるところは、私が知る限り、片手で収まるぐらいの数しかありません。 Intel社は、おそらく今後も継続して、一部のCPUにIntel AMTを搭載させると思うので、ゆるーく注目していこうと考えています。 それではまた!

連載目次:Intel AMT を使って、リモートで PC を管理する方法

  1. Intel AMT (1)PC :リモートで情報取得、遠隔操作するための初期設定(Intel AMT 10編)
  2. Intel AMT (2)PC :リモートで情報取得、遠隔操作するための初期設定(Intel AMT 6.0編)
  3. Intel AMT (3)PC: BIOS を参照・変更する方法(Intel AMT 6.0編)
  4. Intel AMT (4)PC: VNC でリモートコントロールする方法(Intel AMT 6.0編)
  5. Intel AMT (5)PC: リモートから情報取得、遠隔操作する方法(Intel AMT 10編)
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ソニーの情報システム子会社で、5万人以上のユーザー向けの社内ヘルプデスクや、認証サーバ・メールサーバの運用を経験。その後、日本マイクロソフトや、レノボ・ジャパンで、大手法人営業のプリセールスSE を担い、ソフトウェアからハードウェアまで幅広い知識と経験を持つ。現在はIT企業、株式会社ワークスピーディーの代表取締役。 詳しくはこちら → プロフィール