【Azure RemoteApp】(1)リモートデスクトップサービスで利便性を犠牲にせず、セキュリティ対策


Peggy_Marco / Pixabay
※Azure RemoteApp はサポートの終了が発表されました。
Microsoftは米国時間8月12日、「Azure RemoteApp」テクノロジへの取り組みを「縮小」し、パートナー企業であるCitrix Systemsの仮想化ソフトウェアとサービスを採用すると発表した。 Microsoftによると、既存のAzure RemoteApp顧客に対するサポートは2017年8月31日をもって終了する計画だという。またAzure RemoteAppを新規購入できるのは2016年10月1日までとなっている。 引用元:MS、「Azure RemoteApp」のサポートを終了へ–シトリックスの仮想化技術を採用 – ZDNet Japan


今回は、遠隔地にあるアプリケーション(ソフトウェア)を、様々なデバイスやOSから利用できるクラウドサービスのご紹介です。

実際に見てもらわらないと、わかりづらい面があるので、早速、本題いきますね。

利便性を犠牲にしないセキュリティ対策として、とっても有用なんですよ。

技術や使い勝手は素晴らしいのですが、個人的に、ちょっとだけ残念な面もあるので、それは後半にお伝えしていきます。

Azure RemoteApp(リモートデスクトップサービス)とは

まず、「Azure」の読み方は、日本語読みだと、「アジュール」で伝わりますからね。

「Azure RemoteApp」=「アジュール・リモートアップ」と呼んでください。

マイクロソフト社が提供するクラウドサービスです。 一般的な言い方だと、「リモートデスクトップサービス」と言ったり、「デスクトップ仮想化」なんていう言い方もします。

ネーミング聞くだけで、知らない方からすれば、?(はてな)がたくさん飛ぶかもしれません。

リモートデスクトップサービスでは、アプリケーションやデータは、手元にあるパソコンや、タブレット、スマートフォンに、存在しません。

アプリケーションやデータは、ネットワークで繋がった、離れた場所に存在しています。

もっと突っ込むと、画面だけが転送されてくるんですが、手元でも、操作は自由にできます。

※今回、絵や図は付けませんが、わかりづらいので、いずれ追記しようと思ってますよ。

Azure RemoteApp(リモートデスクトップサービス)を使う3つのメリット

1.情報漏えい対策

→ 手元にデータがありませんから、万が一、デバイスが盗難・紛失にあっても情報漏えいリスクがないんですね。

2.運用の手間が減らせる

→ OSやアプリケーションを管理する仕事がすごく減らせるんです。今回クラウドサービスなんで、なおさら楽ちん。

3.いつでもどこでも、多種多様なデバイスからアクセス

→ Windows のOSやアプリケーションを動かすのに、Windows 以外のiOSやAndroid、Mac でも使えますからね、

Azure RemoteApp を試してみる!

Windows 10 で、試してみましたので、ご覧なってくださいね。

Windows 10 で Azure RemoteApp

まずは試用(トライアル)版を提供しているサイトにアクセスします。
AzureRemoteApp-Win00
↑ 検証環境は、Windows 10 pro 64bit なので、「Windows x64」のリンクを選択

AzureRemoteApp-Win01
↑ インストールをクリック。ClickOnce という技術で、アクセスするだけで、自動で当該サービスに接続するための専用ツールをインストールできます。

AzureRemoteApp-Win02
↑ インストール途中です。

AzureRemoteApp-Win03
↑ 完了したら、「開始する」ボタンをクリック

AzureRemoteApp-Win04
↑ アカウント情報を入れます。

AzureRemoteApp-Win05
↑ また聞かれたら、どちらかを選択

AzureRemoteApp-Win06
↑ パスワードも入れてサインイン!

AzureRemoteApp-Win07
↑ 「無料試用版を試します」を選択

AzureRemoteApp-Win08
↑ すると、アプリケーションのアイコンが表示されます。

アプリケーションを起動!

AzureRemoteApp-Win09
↑ Excel 2013を起動すると、接続中の表示になります。最初は少しだけ時間かかります。

AzureRemoteApp-Win10
↑ Excel起動しました!

ちょっと分かりにくいかもしれませんが、このExcel はインストールされたわけではないですからね。

アプリケーションの実体は、遠く彼方の遠隔地にあります。おそらく国外ですよ。

では次々いきますよ。

Excel の操作をいくつかします。

AzureRemoteApp-Win11
AzureRemoteApp-Win12
AzureRemoteApp-Win13
AzureRemoteApp-Win14
AzureRemoteApp-Win15
インストールされたわけでなく、画面転送されているのですが、インストールされた、Excel となんら遜色ない使い方、操作ができます。

AzureRemoteApp-Win16
↑ 今度は、Power Point

AzureRemoteApp-Win17
↑ 次に、Visio
AzureRemoteApp-Win18
↑ Word
AzureRemoteApp-Win19
AzureRemoteApp-Win20
↑ データを保存してみると、一見すると、手元のパソコン内部に保管されるように見えますが、実際は違うんです。

サーバ側にデータは保管されるので、手元のパソコンにデータが残らず、これで情報漏えい対策バッチリなんですよ。

利便性も犠牲にしてないですよね!
(ただし、ネットワークに繋がってないと使い物になりません)

今回、Windows 10 からの接続を例にしていますが、iPhoneやiPad、Androidのスマホ・タブレット、Mac のデバイスからでも使えますからね。

まとめ

先日のAWS Summitでも、セッションがありましたが(以下の記事)、個人的に、このサービスって、少組織でもすごーく機微な情報を扱う、士業の方にとってもフィットすると思ってるんです。

もちろん他の分野でもフィットするところは多分にありますよ。
6月2日(木)にAWS Summit 2016 に参加してきたイベントのレポートです。主に中小組織に役立つ情報をお届けしますね。
ですが・・・現在の価格体系は、下位のエディション(Basic、Standard)で、20名以上のユーザーから利用できるようになってます。
AzureRemoteApp-Price
引用元:https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/details/remoteapp/ (RemoteApp の価格) ※引用元のリンクは、すでにリンク切れになっています。
これは残念。

20名以上いると言ったら、士業の事務所なら、それなりに大所帯の部類ですもんね。

うーん、近いうちに、1ユーザー以上から利用できるようになることを期待したい!

連載:【Azure RemoteApp】いろいろな OS で、クラウド版・リモートデスクトップサービスを使ってみる!

1.【Azure RemoteApp】(1)リモートデスクトップサービスで利便性を犠牲にせず、セキュリティ対策
2.【Azure RemoteApp】(2)iOS(iPhone)で利用する方法
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ソニーの情報システム子会社で、5万人以上のユーザー向けの社内ヘルプデスクや、認証サーバ・メールサーバの運用を経験。その後、日本マイクロソフトや、レノボ・ジャパンで、大手法人営業のプリセールスSE を担い、ソフトウェアからハードウェアまで幅広い知識と経験を持つ。現在はIT企業、株式会社ワークスピーディーの代表取締役。 詳しくはこちら → プロフィール