最近ことさらよく聞く、RPA に関するコラムです。
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私は、業務でほとんど「Excel」を使用しています。
定例作業に関しては「Excel マクロ(VBA)※」で作業を自動化させるツールも作成してきました。
※正確には「マクロ」と「VBA」は、若干意味合いが異なります。
最近はいろいろな技術も増え『ロボットに仕事を奪われる』と悲観的な話題もあり、VBA はなくなるよと脅されることもしばしば(汗
特に自動化の点で「RPA」という単語を耳にすることが多くなりました。
そもそも、RPAとは一体どんなものなのでしょうか。
今回は、その特徴や、Excelマクロと比較した場合のメリット・デメリットついて聞いた・調べた結果をまとめてみたいと思います。
RPAとは
RPA とは、「Robotic Process Automation・ロボティック・プロセス・オートメーション」の略語で、業務を自動化・効率化するツールのことです。Excel に限らず、人がPC内で行う定型業務を自動で行うソフトウェアで、強いて言うならば、RPA は、Excel のマクロ記録がレベルアップしたイメージと理解してもらえばいいでしょう。
主なRPAツール
主なRPAツールとは、以下のようなものがあります。・大手企業向け(高額)
WinActor(NTTデータ製)
UiPath(海外製品)
・中小企業向け(安価だが、他に比べて操作が限られる)
アシロボ
※その他、約40種類以上あるようです。
RPA の導入事例
RPA の導入事例は、次々に生まれていますが、労働者側からすると、人員削減といった、少し悲観的なニュースもちらほらありますね。・みずほ銀行 1万9000人の人員削減
(引用)
メガバンクに業務自動化の波、リストラ疲れの銀行員にカンフル剤 – Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-18/PTYR0R6S972O01
RPA の利用範囲は?
・経費システムへの転記作業・提出書類の自動作成
RPA の主な導入メリット・デメリット
メリット
- シナリオに沿って正確に作業が実行される
- 24時間365日実行できる
- Excel 以外の既存のシステムと連携して実行できる
- 大量データの操作が可能
デメリット
- 例外処理ができない
- パターンが膨大になる可能性がある
- ノンプログラミングといわれるが、基本的な設計知識は必要
Excel マクロとの大きな違い
・Excel(VBA):プログラミング(VBA)の知識が必要になる。・RPA:必要な機能がある程度テンプレート化されており、プログラム知識を必要としない。
Excel と RPA のこれからは?
メガバンクが大規模人員削減するお話は、いろんな意味で強烈ですね。それだけの効果があるということは、冒頭の通り、もうマクロは必要ないのでしょうか。。。
いえ、どうやらそうとは限らないようです。
様々なプロジェクトに携わってきて感じたことがあります。
各プロジェクト、、いろいろなツールを駆使し、中には独自のシステムで業務管理をしているところもありました。
しかし、例えば、各協力会社に指定のシステムに進捗状況を登録するよう依頼をしても、元はローカルでExcel 管理していたり、集計するにも情報が足りず、他システムからデータを集めて結合する必要があったり。
結局、単一のシステムだけではすべてをまかなえなえませんでした。
システムに機能追加するにも、時間やお金がかかります。
そうなるとExcel の出番がやってくるわけです。
RPAもすべてそれだけで事足りるわけではないようで、結局は人の手が必要になる部分があるのです。
現場の多くは Microsoft Office を使用しています。
誰もが手っ取り早く利用できるのがExcel だと思います。
これからも益々RPA(AI)も発展していくことでしょうが、まだしばらくはExcel マクロ(VBA)が活躍しそうです。
そして、ツールの導入ではなく業務の洗い出しなど事前準備が非常に重要な鍵となります。
RPA での効率化が進むと仕事がなくなるというような悲観的なことではなく、機械に任せられる部分と有効な組み合わせをよく見極めて、新たな時間を品質向上などに役立てるという前向きな理解で利用していく。
そして何より、人が大事だということに変わりはないと思います。
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KomatsuAsami
これまでIT関連企業、システム開発プロジェクトに多数参画し、事務~プログラミングまで幅広く経験。現在、ExcelVBAによるツール開発をメインに従事。
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